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古典ファド(Fado Tradicional)の愉しみ #3 古典ファドは「退屈」か? [古典ファドの愉しみ]

前回の記事で、古典ファドにはサビがない、って書きました。現代大衆音楽の多くにある「Aメロ」「Bメロ」「サビ」なんかがないのです。同じメロディを2行ずつ繰り返し、さらにそれを4番、5番、6番と繰り返す。

退屈です。

でも、それは「同じメロディでう歌えば」です。私が好きなファディスタたちは、自由自在にメロディをさばきます。まるでサビがあるように聴こえる時もあります。

「今のムジカード(歌謡ファド)※?」 「いいや、古典ファドやで」

というような会話を、つっきー先生とリスボンのカザ・ド・ファドで交わしたことが何度かあります。

(※ムジカード(歌謡ファド)については、またあらためて書きます。)

もし、ファディスタ(歌手)が、「古典ファドって退屈だから」と言ったとしたら、それはその歌手が「私は退屈にしか歌えないから」と言っていることになります。

もし、聴衆が「古典ファドって退屈だね」って言ったら、それはそのときの歌手が退屈にしか歌えなかったからであって、曲のせいではないのです。

深い...

私が初めて歌ったファドは古典で、「Fado Carriche」 というファドで、選んだ動機が不純で「歌詞が少なくて覚えやすかったから」。

音源はJoana AmendoeiraのCDで、とにかくその通り歌いました。

覚えて歌えるようになって、しばらくして飽きてしまいました。そんなふうに歌っていたらやっぱり飽きてしまうのが古典ファドなのかもしれません。

リスボンで、夜遅くファドを聴いていて、眠くてイスから転げ落ちそうになることがあります。まあ、早寝の方だし時差ぼけもあるし、と思っていたら、やっぱり特定の歌手のときはどんなに眠くてもハッと目がさえるときがあります。それが、ファディスタの力なのだ、というのもやっと最近になってちょっとわかるようになりました。

動画なんですが、よく見たら今まで全部女性だったので、今日は男性で。

この人の歌は、航空運賃払って見に行った(運よくでしたが)かいがあります。 





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