Penguin Phrase Book ポルトガル語 [ポルトガル書籍・辞書など]
このところ、フランス語を頑張っていて、この冬には「仏検2級」に合格しました!(がんばったので、自慢させて~)
フランス語とポルトガル語って似てるでしょ?ってよく聞かれるのですが、私個人の意見としてはこんな感じです。
「似てるけど違うんです」
なので、私の場合、どちらかがどちらかにものすごく影響を持ってしまうのです。
フランス語は大学時代に第二外国語で履修して、卒業後働いていた会社が仏資本だったので、特に必要はなかったのですがちょっとやってみようかな、的に「アリアンスフランセーズ」に2年通い、その後別の小さな語学学校でそれも2年ぐらい通いました。
いつも思ってることで、人にも言うのですが、語学はやはり若いうち、です。別に幼稚園、小学生からやらなくてもいいですが、10代から20代前半から始めた語学は、ブランクがかなりあってもなんとか思い出したりするもんです。
なので30代後半から始めたポルトガル語は、 フランス語を始めたとたん、あっという間に上塗りされてしまいました(涙)。
で、たまにポルトガルに行って、しばらくいるとポルトガル語が多少戻ってきたりするのですが、その後帰国すると今度はフランス語脳が破損しています。
主語と動詞の活用は同じようにあるし、名詞の性別もあるし、数の一致もあります。でもその中身が全然違うので、「言語としては(文法など)理解できるが、実用上こんがらがる」ことになるのですね。
仏検はこれ以上上は受けないし、今年は9月にポルトガル語を多少なりとでも話さなくてはいけないことになっているので、ポルトガル語の勉強を再開!と思ったのですが、フランス語の勉強は続けているのでどうしようか、と考えた結果...
フレーズまる覚え!
学習に取り組むこととしました。フレーズブックで使えそうなのをピックアップして、ひたすら覚えて、それだけ言えるようにする。
向こうの話してること?そんなんもう無理なので筆談かジェスチャーか、それこそ指差し本でさしてもらえればいいや!
そこで購入したのがこちら
表紙が、ガロとサッカーボールと船とポルトガルギターとポルトワインと葡萄とクリストレイ。 萌える。
でも、編纂者の中にサンパウロの方もいるので、ブラジル・ポルトガル語にも対応しているみたい。あ、クリストレイはブラジルにもポルトガルにもあります。
中身は対英語です。言葉の並びが日本語より近いので、こちらのほうが使いやすいです。単語などは英語でも知らないのがあったりするので、まあ勉強にもなります。
SIMカードのことなんか書いてあって、内容的にも新しいです。私が買ったので2014年版。
ただ、当たり前なんですけど、すべての言語のフレーズブックは「その国に行って使う」、という前提なんです。
が、私の目的は、ポルトガル人と「日本で」話す、ことなんです。
フレーズブックをアレンジする必要があります。それが、勉強になるのかなと思っております。
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【続】「リスボンに誘われて」と「リスボンへの夜行列車」 [ポルトガル書籍・辞書など]
「リスボンへの夜行列車」を半分読みかけたところで書いた記事がこちら。
http://necopol.blog.so-net.ne.jp/2014-08-15
このあと完読して、さらに昨日映画「リスボンに誘われて」も見てきました。
これでちゃんと比較できる。
さて、すでに見た人が映画のラストシーンをどう捕らえるか、と言ってたのだけど「青い鳥は身近にある」とか、「自分が見つかった」とかの解釈にはいたらなかった。これは「恋愛映画」のラストシーンに他ならないから。
原作「リスボンへの夜行列車」を読んでから行ったのが最大の後悔かも。これは逆のほうが絶対よい。
個人的な感想にはなるが、原作で感じられる、主人公の書物や言語への愛や執着がそぎ取られているため彼の行動の「必然性」が「(原作にはない)いろんな偶然の積み重ね」に置き換えられているように感じた。悪く言ってしまえば「映画的ご都合主義」。でも長編を2時間にまとめるにはこれはしょうがないし、細かく追っていたら映画的なダイナミックさも失われてしまう恐れもある。
だからこれは、別物、なのだ。
でも、見る順番は気にしたほうがいいかもしれない。上映中イライラと退屈の連続で...実は映画館でようかとまで思ったから(笑)。原作を読まずに観てたら、もっと楽しめたと思う。
ただ、アマデウたちの若き日々の熱さや緊張感と、老いて生き残った人たちとの対比は、「いまここにないもの」への感情「サウダーデ」を感じさせるものだった。とくに老いた人々を演じる男優たちがよかった。若きアマデウの俳優も素敵だったけどね。
わがまま言うと、せりふが英語でさえなければ。
原作「リスボンへの夜行列車」には、映画には登場することの許されなかった(?)多くの重要人物が出てくる。おすすめだし、映画の余韻も増すと思う。本当に順番間違えたわ。
ただ「リスボン」というキーワードだけでタブッキやサラマーゴと並べてしまうとちょっと違和感を感じる。いいか悪いかと言う意味ではなく、質の違う小説だからか。
ポルトガル三部作を書いたり、他にもポルトガルを舞台にした短編を書いているタブッキ。外国人である、という点でパスカル・メルシエとは共通しているが、ポルトガルへのコミットの仕方というか密度・濃度が量的にも質的にも違う。「人を探す」という点で、出だしちょっと似てるかな、と思ったけど、タブッキの寓話的・幻想的な世界観は「夜行列車」にはなく、だからかもしれないが読みやすく、理解もしやすい。哲学小説とキャッチが打たれているが十分娯楽小説だと思う。それもとても良質な。世界的なベストセラーになったのも納得。メルシエのほかの作品も読んでみたくなった。
サラマーゴはそもそもポルトガル人であるけれど、彼の作品にはあまり固有名詞は出てこない。どこか異空の世界の物語のようで、難解な、というか読みにくい文章が私はすごく苦手で。もっともリスボンを描いている「リカルド・レイス死の年」は遅々として進まず(涙)。いやいや、ちゃんと読んで、サラマーゴについてもきちんと話せるようになりたい。
「リスボンへの夜行列車」は、リスボンへの愛、というより「書物と物語と言語」に対しての愛や執着や、それに付随する憎悪に満ちている作品だと思う。本が好きな人や、日常的に本が身近な人は多分「あるある」とうなずくところが多いかもしれない。
言語と言えば、冒頭の方の「Portuguese」という美しい言葉が、映画ではまったく無視された点で、やっぱり、許せん(笑)。
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「リスボンに誘われて」と「リスボンへの夜行列車」 [ポルトガル書籍・辞書など]
今秋日本で公開予定の映画「リスボンに誘われて」
原作である「リスボンへの夜行列車」の日本語訳が出ているのを知って読んでみることに。
「哲学小説」などと銘打っているので、ちょっと躊躇はしたのですが…
ぜーんぜん。
読みやすいです。翻訳もよい。ストレスなく読めます。
「ストレス」と言えば、
ジョゼ・サラマーゴ。
全然、読み進めません。原文もかなり読みにくいらしく、
翻訳もご苦労されているのでは、、、と思いつつも
ほんまに、撃沈します。
そんなサラマーゴに比べたら、もう。
ずんずん読み進んで今は第2部の真ん中あたり、つまりは全章の半分。
なので、このあたりですでに映画の試写会に行ったつっきー先生と内容の摺り合わせ。
もちろん、ネタバレされてはこまるのでどこまで読んだかを説明してから。
すると、
かなり?ちょっと?違う。特に最初のほう。
小説は主人公の外部に起きる事象と内部に起きる事象に「ずれ」、を感じるのだけれど、
映画ではそれがすっきりつじつま合っているらしく、
ふうむ、それは作品の本質にかかわってしまわないのか、しまうのか?
とても気になるところなので、映画は見に行こう。
そしてまた、原作をなぞるのも楽し、かも。
でもやっぱり「人探しもの」は、 タブッキが別格だなぁ。
「人探し」がテーマの詞のファドがあったのでご紹介。
♪君を探して、町を歩き回るが、まだ見つからない… ♪
「Procura Vã」
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「孤愁 サウダーデ」絶筆から20数年。 [ポルトガル書籍・辞書など]
日本女性を娶り晩年を徳島で生きた文人、ヴィンセスラオ・デ・モラエスについて書かれた小説が、その作家の死によって未完となり、20年余りが過ぎました。
2012年11月、その作家の息子の手によって、後半部分が書かれたその小説が出版となりました。
「孤愁 サウダーデ」
新田次郎さんは、私の世代では「八甲田山-死の彷徨」でおなじみ。山岳作家、という肩書きがついたりします。山登りなどいっさいしない私は、名前はもちろん有名で知っていても、その著書を読んだことはありませんでした。
彼がモラエスについて書いていたことは知っていましたが、1980年に出版された「弧愁-サウダーデ」は、モラエスの神戸時代のところで終わっています。その後の徳島編がない。
それから22年、新田氏のご子息である藤原正彦氏が続きを引き継いで書かれました。
これってある意味、奇跡。
さっそく購入しました。、今晩からしばらくはベッド読書タイムが楽しみです。
ところで、新田さんと藤原さんが親子ってホンマ知らなかった。どちらも、私の読むジャンルではなかったから...とは言い訳かな。福永武彦-池澤夏樹親子は、両方愛読書があるくせに知らなかった。あんまり作家がどんな人で、とか興味がないからかもしれない。
オランダで買ったポルトガル料理の本。 [ポルトガル書籍・辞書など]
アムステルダムのスキポール空港は、
乗り継ぎの時間つぶしが楽しめる空港です。
お店は多いし、ビールは美味しいし、
マッサージもあるし、美術館もあります。
以前はその美術館で、ゴッホの絵をタダで見ました!
前回のポルトガル行きの乗り継ぎのときに、
本屋をのぞいていたら、ポルトガル料理の本を見っけ。
Saleで7ユーロぐらい。よく見ると、オランダの出版社が出してる。
他にはチェコ料理とかもありました。
これからポルトガル行けば、ポルトガル料理の本なんていくらでも
あるし、荷物増えるしなぁ、と最初は買う気なかったのですが
考えたら、何度となくポルトガルの本屋さんでお料理の本を
見たけど、あまり写真がきれいでなかったり、
もっと重かったり、
そしてなにより、ポルトガル語だし、で
結局買ったことがなかったことに気づいたのでした。
この本は、、、英語!
で、購入を決意。
が、しかし・・・
購入後、本は開かれることはなく...
このところ、ポルトガル料理を食べる機会があり、
なんとなく本を引っ張り出してよんでいるうちに、
なんだか作りたくなって、
とりあえず、このあたりから作ってみようと思います。
「豚肉とアサリのアレンテージョ風」
おなじみ「バカリャウ(鱈)のコロッケ」
最近、コロッケ割と作ってるし。
で、「オランダ人が書いたんでしょ」って言う人もいますが、
日本人が書いたポルトガル料理の本だってあるわけで、
読むと、ちゃんとポルトガル料理だし、
個人的には、全然気にならない。
美味くできたら、お友達よんで、サングリーアも作って
パーリーしよっと。
こちら、先日作った自家製、赤・白サングリーア。
ポチするといいことがあるそうです(嘘)。
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アントニオ・タブッキ氏、逝く。 [ポルトガル書籍・辞書など]
2012年3月25日、イタリア人小説家のアントニオ・タブッキ氏が亡くなりました。
享年68歳。早すぎる死です。
初めて読んだ彼の小説は「インド夜想曲」。これの映画化されたものに、私の好きな
フランス人俳優、ジャン・ユーグ・アングラードが出ていたのでビデオ屋さんで
借りたのがきっかけです。
きっとこの原作の小説は、美しいに違いない、と感じて本を手にとりました。
その後、ポルトガル三部作「レクイエム」「供述によるとペレイラは」
「ダマセーノ・モンテイロの失われた首」は生涯の愛読書となりました。
何度読んでも面白いし、新しい発見がある。
「観光ガイドブック」としての使い道まである。
「レクイエム」に出てくる、公園、建物、美術館などを、リスボンに行くたび
少しずつ訪ねたりもしました。
最期は、そのリスボンでした。これも縁なのでしょうか。
須賀敦子さんの名訳もあります。彼女はさらに早くに逝ってしまわれました。
新作はほとんど翻訳されていません。
それが少しさみしいです。
死がきっかけで、というのはあまりうれしいことではありませんが、
新刊の翻訳本が、出版されることを願ってやみません。
供述によるとペレイラは… (白水Uブックス―海外小説の誘惑)
- 作者: アントニオ タブッキ
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2000/08
- メディア: 新書
- 作者: アントニオ タブッキ
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 1999/07
- メディア: 新書
ジョゼ・サラマーゴの棺 [ポルトガル書籍・辞書など]
今年の6月、リスボン滞在時に、私はひとつ賢くなりました。
知らなかった(のは恥ずかしいけど)偉大な作家を知って、
日本に来てから3冊トライ。
知ったきっかけは・・・葬儀。
亡くなった作家は、ジョゼ・サラマーゴ。ノーベル文学賞作家です。
日本での翻訳本が少ないっていうのもありますが、それでも知らなかったのは
ちょっと恥ずかし。「リカルド・レイスの死の年」というタイトルの本は知ってたのに。
カイス・ド・ソドレへ徒歩で向かう途中、たくさんのテレビカメラと警備の人たちが
うようよしている建物の前に出くわした。「通ってもいいですか?」と聞いたら
「ああ、いいよ。」
まだ、何かが始まる風でもなさそうでした。Jose Saramagoという名と
その写真がプリントされたモノクロの大きなのぼりが立つ。
「この人が亡くなったのかな?亡くなってすぐにこんなのぼりが出来てる
もの変だな。講演会かな?」
ファドのお店の人に聞いてみると、ポルトガルの著名かつ
人気の作家が亡くなった、とのこと。のぼり、やはっ!!
翌日、国立古美術館に行った帰りの市電が、またその葬儀の建物の横を
通った。ちょうど棺が霊柩車に収まる瞬間が目に入った。
ジョゼ・サラマーゴ氏との邂逅。
FNACではさっそく多くの作品が一角を独占している。ノーベル賞取るぐらいだから
難解そう。とてもポルトガル語では無理、と、手に取ることもしなかったのだけれど
後から後悔した。
読みやすい寓話もあったのだった。帰ってからAmazonで探したけれど、日本語版
と英語版しかなく、つっきー先生に買ってきてもらうことにしました。
日本では、「白の闇」(映画「ブラインドネス」の原案)、「見知らぬ島への扉」、
「修道院回想録―バルタザルとブリムンダ」を手にする。なかなか読みづらいけど、
でもグイグイ読ませる。とっつきにくいかもしれないけれど、未体験のかたはぜひ。
でも、棺と出会う小説家って。リスボンでの不思議な体験でありました。
- 作者: ジョゼ・サラマーゴ
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2008/05/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 作者: ジョゼー サラマーゴ
- 出版社/メーカー: 而立書房
- 発売日: 1998/12
- メディア: 単行本
動詞の活用辞典 [ポルトガル書籍・辞書など]
なんだかもう、動詞の活用がめちゃめちゃ。
まとめてあったノートは、ポルトガル行きの飛行機の中に忘れてきちゃったし。
そこで、動詞の活用辞典なるものを買おうと思います。
日葡辞書の巻末にもついているんだけれど、辞書と連動していて使いにくいし。
Amazonでいくつか調べてみました。
なかなかレビューでの評判もよい。これにしようかしら。
この他には;
Chambers Portuguese Verbs (Chambers Language Study Aids)
- 作者:
- 出版社/メーカー: Chambers
- 発売日: 2009/05/22
- メディア: ペーパーバック
発売日の古い新しいは、動詞の活用辞典では問題ないかしら。
辞書は新しいほうがいいように思うけど。。。
もうすぐポルトガル - ポルトガル語のテキスト [ポルトガル書籍・辞書など]
Travelwise Portuguese (Travelwise)
- 作者: Jose A. Palma Caetano
- 出版社/メーカー: Barrons Educational Series Inc
- 発売日: 1998/05
- メディア: ペーパーバック
Take Off in Portuguese: The Complete Language-learning Kit
- 作者:
- 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr
- 発売日: 2008/05/05
- メディア: CD-ROM
ポルトガルの本とか#3 [ポルトガル書籍・辞書など]
とりとめはありませんが、最近読んだりしたポルトガル関係の本をご紹介します。
ポルトガル 革命のコントラスト - カーネーションとサラザール
1974年4月25日、ポルトガルの無血革命の1日を軸に、「前」のサラザール政権下、「後」のヨーロッパ化とポルトガルの未来が、まったく葡歴に無知な私でも、ぐいぐい読み進めてしまうほど、分かりやすく面白く描かれています。革命の1日は、ドキュメンタリー映像で見てみたくなったほど。NHKとかやらないかなぁ。「革命後」の話としては、2004年のUEFA欧州選手権をもってくるあたりが、お堅い研究書とは一味違う。「グルベンキアン美術館」が何だったのか、8年越しにやっとわかった。
おヨネとコハル - ヴェンセスラウ・モラエス
7月1日、徳島で行われる「モラエス忌」に参加したことのある、徳島県外の人間としては非常に珍しい私なのだが、彼の著書をまったく読んだことがなく、これは恥ずかしいことであるなあ、と手に取ったこの一冊。小泉八雲と並んで語られる、もしくは八雲は言及されるがモラエスはされない、みたいなところもある、もちろん、日本人の認知度もかなり違うだろう、この人。個人的なことを言うと、八雲は学生のころ「『知られざる日本の面影』(Glimpses of Unfamiliar Japan)を原文で読んだし、松江の記念館にも行ったことがある。で、どうか、なんだけれど。。。無知で無教養の大学生だった私に「知られざる日本の面影」は荷が重すぎたのか、生真面目すぎたのか。
さて、年齢を経て邂逅したモラエス。白いご飯の炊き上がる様とか、病人(コハル)のかじったバナナを捨てるとか、臭覚のない尼さんの話とか、徳島が田舎くさい都市だとか、五感を使って読む、といったらいいのだろうか。
また、モラエスのこの本の中には、今も日本人が失わずに、いや失えずに抱え込んでいるもの、それはもしかしたら捨ててしまってもかまわないんじゃないの、っていうものが見え隠れする。失ったものより心にひっかかってくる。モラエスを語るとき、ウェットになる傾向があるけど、私は逆のような気もした。ある程度渇きがないと、こんな随筆はかけないような。そう、随筆、と書きましたが、一種小説のような醍醐味もあります。
Take off in Portuguese - The Complete Language learning-kit
ポルトガル語を独習するためのCD-ROM付きテキストブックです。英語圏の人対象の本なので、解説はテキストもCD-ROMもすべて英語。そんでもってブリティッシュ・イングリッシュ。なので、英語のヒアリングの練習にもまあなりますね。で、けっこう最初の方からポルトガル語の会話文はバシバシ飛ばします。なので、文法を日本語できっちり勉強した後でないと、ちょっと難しいかと思います。ダラダラとはだけど、ブラジル・ポルトガル語講座を受けてた恩恵がちょっとありました。
よかったのは、CDのなかで「ああしましょう、こうしましょう」というガイダンスがけっこうあること。日本のこの手のテキストのCDの内容は、高速でポルトガル語を流すだけで非常に不親切なものが多いです。
で、ポルトガル語の会話ですが、つっきー先生が聴いてて「なんか、ポルトガルにいたときのこと思い出して、嫌な気分になる」くらい、現地っぽいみたい。特に女の人の声が。
「そうそう、あっちのおばはん、こんなしゃべりかたしよるわ。」
Take Off in Portuguese: The Complete Language-learning Kit
- 作者:
- 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr (T)
- 発売日: 2008/05/05
- メディア: CD-ROM
ポルトガルの本とか#2 [ポルトガル書籍・辞書など]
3年前にリスボンに行ったとき、つっきー氏のポルトガルギターの師匠であるアントニオ・パレイラ氏が弾いているカザ・ドファド(ファドが聴けるレストラン)にいらした2人の女性。その女性たちは、その時ポルトガル中を旅している真っ最中で、その後それが一冊の可愛い本になりました。その時のお店のことやファドのこともちゃんと載っています。つっきー氏のイラストはさすがって感じでそっくりに描いていただいてます。。「ポルトガルギターをヴィオラと言う」、という誤植もありましたが(ヴィオラは伴奏をする普通のギターの方です。)、それもご愛嬌。とにかくよく食べて、よく動く旅日記です。私はポルトガルではどちらかというと「移動派」なので、この本はとてもためになります。(といって、この本見ながら旅したことはないですが、紀行文というのはそういうものです。雰囲気をいっぱいお腹に仕込むもの。)
TRANSIT(トランジット)3号‾スペイン・ポルトガル特集 美しき太陽、追いかけて (講談社MOOK)
- 作者: 講談社
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/12/05
- メディア: ムック
「トランジット」が最近人気です。わかります。かなりの写真・文章セレクト力を感じます。「中国」「アンデス」「ハワイ」、そしてこの「イベリア半島」。スペインとポルトガルは、歴史上からみあったり、ほどけたり。無理に関連付けようとはせず、でも2つの国の現代史を含めた歴史もしっかり載せている。
で、その「トランジット」で、蒼井優ちゃんがポルトガルに旅をするのですけれど、ポストカード写真集が独立して発売されました。可愛いですねー。「ポルトガルは今こうです、ああです、云々」ていう大量の文章より、こんな風に優ちゃんがポルトガルの空の下、壁の前にポッと佇んでいるだけの方が、私たちをその場にいざなってくれたりします。ずるい。
ポルトガルの本とか#1 [ポルトガル書籍・辞書など]
今回は、私が読んだポルトガル関係の本についてその1。語学をやるには、やはりその国のことを少しでも知ることが大事かと思います。読書も、いろんな窓を開けてくれます。全部招き入れることは、私の頭では無理なんですけど、ちょっと頭に引っかかったことがあれば、それでよしかなぁ、なんて思って読みます。
「白い街へ」
この本むずかしいですね、って言われたことあるのですが、「難解」っていうのとは少し違う。いろいろなポルトガルに関する「記号」に対しての著者のコミットがとても濃厚なので、読み手がついていけないところがある、って言う意味だと思うのです。記号に対する情緒を(悪いんですけど)排除して行くと、色々なキーワードを自分なりに取り込むことが出来ます。まあ、それが個人的に楽しいかそうでないか、って言うのはあるので、好きなように読むのがいいとは思うのですが。私の場合は、建築家の「アルヴァロ・シザ」でした。この後、シザについて意識的に情報を取り込んだりもしました。著者自身の写真は、けっこう好きです。
「レクイエム」
これは好きで2冊持ってるんです。急に読みたくなるときがあって、持ち運べる小さい白水社ブックスの方も買いました。最初に読んだときは、さまざまなポルトガルキーワードに対するイメージが沸かず、読みづらかったのですが、唯一、リスボン古美術館にあるヒエロニムス・ボスの「聖アントニヌスの誘惑」だけは頭に引っかかり、初めてのポルトガル旅行では、この絵を目指してひたすら歩きました(市電の降りる場所がわからなかっただけですが)。その後、またポルトガルに行く前、行ってから、全然行かなかった時期、何度か繰り返し読みました。なんか、麻薬のような本です。中毒性はタブッキのポルトガル三部作「供述によるとペレイラは」や「ダマセーノ・モンテイロの失われた首」よりは強いかもしれない。
「ポルトガルの世界―海洋帝国の夢のゆくえ」
「ルゾフォニア」という言葉と背景と歴史をきちんと理解できる本。小学校か中学校の歴史の時間に「ポルトガルは人種差別のない国」、「ブラジルは人種差別のない国」と教育されたことを、この本を読みながら思い出し、愕然としました。「ルゾ・トロピカリズム」がまったく自分とは無関係ではなかったこと、ある意味その中に巻き込まれていたことを思い知り。大人になり、いろんな書物を読んだり、映画を見たり、外国を旅したり、ジャーナリズムに触れたりすることで、それは大嘘であることは自然に知っていったんだと思う。ところが、同じような年頃の人で、ブラジルに旅したこともあって、ブラジルの文化であるサンバを趣味としてやっている人(♂)が、ブラジル人の先生に向かって「ブラジルは人種差別のない国なので。。。」と恥ずかしげもなく言い放ったのを見て驚いたことがあります。もちろんそのブラジル人講師に「お前何を言ってるんだ?」みたいに扱われていましたけど。。。教育の恐ろしさと、「気づき」のないことの恐ろしさ。
やっぱり、本は読もう。本がすべて正しいわけではない。でも、いろいろ読むことで「気づき」があらわれる。
あ、うまいこと落ちにつながったところで、今日はこの辺で。
※ 左サイドバーに、「夏目友人帳のにゃんこ先生」ブログツールを置きました。時々「にゃんこ先生を召還」をクリックして、外に出してあげてください。
ポルトガル語の辞書とか [ポルトガル書籍・辞書など]
公民館の講座で、みんなが困っていたのが辞書。ポ・和辞書の品数の少ないこと。結局買わなかった人もいました。でもね、語学やるんだったら、やっぱり辞書はいりますよね。
一番持っている人が多かったのが、これ。
2005年に改訂版がでているようですね。私が買ったのは1998年ぐらいだったと思います。高くなってる!
講師のつっきー氏が持っていて「お奨め」としているのが、ポ英・英ポ辞書。このほうが品数が豊富。
Collins Pocket Portuguese Dictionary
- 作者:
- 出版社/メーカー: Collins
- 発売日: 2006/06/05
- メディア: ペーパーバック
最近買ったのが、Picture Book。英語の講座に必要だったのだけれど、せっかくだから他言語とカップリングのヤツを買おうと思って、ポルトガル語をさがしたら、あったのはブラジル・ポルトガル語。でも、まあ名詞がほとんどだし、ポルトガル人に見せて「え、これはこんな言い方しないよ」なんていうやりとりも面白いかと思って買ってみました。
Oxford Picture Dictionary: English/ Brazilian Portuguese
- 作者: Jayme Adelson-Goldstein
- 出版社/メーカー: Oxford Univ Pr (Sd)
- 発売日: 2008/07/20
- メディア: ペーパーバック
次回ポルトガル語に行く機会があったら、子供向けのテキスト(特に音声を中心とした)ものを探して買ってこようかな、と思います。
ポルトガル語の語学テキストとか [ポルトガル書籍・辞書など]
使ったり、つかわなかったり、よかったり、今ひとつだったり、であった語学テキストのご案内をします。
最初に、ブラジル・ポルトガル語のサークルで使ったのは
Avenida Brasil 1 Aluno (Avenida Brasil)
- 作者: Emma Eberlein Lima
- 出版社/メーカー: Editora Pedagogica E Universitaria
- 発売日: 1991/03
- メディア: ペーパーバック
外国人用によくできているテキストだと思った。でも確か説明も全部ポルトガル語だったし、ブラジル人の先生は日本語を話したけど文法の説明は今ひとつだった。耳と体で言語を吸収できるのは、幼稚園児までぐらいらしい。大人は理論つきで入った方が納得し理解し次に進める。だから大人から新しい語学を学ぶときは文法の説明が(こちらが理解できるレベルで)できる講師から学ぶのが好ましいと思う。確かに実践だけでもある程度は語学は上達するのだけれど、環境によっては取り返しのつかないことにもなる例を私は結構見てきた。ビジネスの場で、下品な英語を連発するアメリカ帰りの人とか。。。
で、なかなかテキストが進まず、新規の人が続々入ってきたので、このテキストに変更。
説明は日本語なので、文法的に今までよりクリアにはなったっけ。この本の真ん中ちょっとすぎぐらい(不完全過去が終わったぐらいで)、私はこのサークルを退会。
ポルトガル・ポルトガル語をしたいなー、と思って、旅行前に買ったのが、これ。当時はテープだったけど。
Teach Yourself Portuguese Complete Course (Teach Yourself)
- 作者: Manuela Cook
- 出版社/メーカー: Teach Yourself
- 発売日: 2004/02
- メディア: ペーパーバック
ひとつひとつの章に、目的に応じた会話と語彙と文法がこってり入っているので、2章目ぐらいでおなか一杯になってしまった。第1章がいきなり「Onde e a saida?」(出口はどこ?)。どこ?っていう訊き方と、場所を表す前置詞や熟語がバンバン出てきて、ものの頼み方だの(Faz favorだのPode me ajudarだの)、男性名詞・女性名詞、定冠詞、指示語、方角を表す言葉…。確かに実用的だけど、欧米人向けかな。
これは割りと役に立ったかな、と思う。いわゆる「フレーズ集」。指差しに使えないこともない(使わなかったけど)。
↓
Lonely Planet Portuguese Phrasebook (Lonely Planet Phrasebooks)
- 作者: Robert Landon
- 出版社/メーカー: Lonely Planet
- 発売日: 2006/03
- メディア: ペーパーバック
去年ぐらいから、復習に使ったのが
↓
ひたすら「ドリる」。なので、より詳しい文法的な説明が必要な人は、こっちも合ったほうがいいと思う。私買ったけど、誰かにあげちゃったな。
↓
しっかり学ぶポルトガル語―文法と練習問題 (CD book―Basic language learning series)
- 作者: カレイラ松崎 順子
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2003/08
- メディア: 単行本
↓これはブラジル・ポルトガル語なんだけど、充実した内容で、練習問題も多い。これで「初級」って言われてもなあ、って思うけど、日本語による出版物で「中級」「上級」ポルトガル語、っていうのは見たことがない。まあ、いらないけど。
こんなのも、実家から出てきました。でもまったく使ってなかったみたい。今見るととてもわかりやすい。
CD BOOK はじめてのポルトガル語 (アスカカルチャー)
- 作者: 中野 久夫
- 出版社/メーカー: 明日香出版社
- 発売日: 2000/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
次回は、「辞書とか」書いてみます。あまりないと思うけど。